A flower as fragile as china

Feb 23, 2010 18:49


花として、華として

小さい頃は、花を育てるのが嫌いだった。
 別に育てるのが下手だったわけじゃない。じゃないけど…蕾がようやく花開いたと思ったら、咲き誇るのはほんのわずかの間で。後に残るのは散ってしまった花びらと、空虚さを感じる心だけ…。

「貴女は、花のようですね。」
 まだカーテンの外も薄暗い寝室のベッドの中で、何気ないゼロスの一言。だけど過敏に反応してしまった。
「…どうして私が花みたいなんですかっ?」
「フィリアさん?」
 ゼロスが少し驚いたように目を上げて。自分でも、予想外に大きくなった声にハッとして口元を手で抑え、ポフッと彼の胸元に顔を埋めた。
「…私は花じゃありません……。」
 ボソッと呟く。分かっている…どうしてこんな気持ちになるのかは。
 永遠を生きる貴方からすれば、私の寿命など花のように儚いものだと言いたいのでしょう?そんな私の心情を察したのだろうか、ゼロスはゆっくりと、
「確かに、一つの花が咲いている時間は短いですけど」
 言い聞かせように。
「その種は風に乗ってどこかの地で、また新しい花を咲かせることでしょう。その球根は次の春を迎え、その根を芽吹かせることでしょう。…記憶は、生命は途切れることがないんですよ。」
 本当は、魔族の僕が言うような科白でもないんですけど。
 苦笑しながらそう告げる彼の声に、安心したかのように眠りにつく。その寝顔を愛しそうに見つめながら、
「僕が貴女に惹かれたのは、その魂の輝きゆえです。外見がどれだけ変わっても、その輝きは"永遠"――だから貴女は花なんです。」
 本質は変わらない…そう、不変のもの。

――貴女は。
 花として…その微笑みを与え続けてください。
 華として…僕の腕の中だけで、咲き誇ってください。

あとがき

本当に久々に小説書いたら、

こんな意味不明文になっちゃった…。

とりあえず、ゼロスさんは

何度フィリアさんが生まれ変わろうが

その度に捕まえに行く気満々らしいです(笑)。

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