sleepy

Mar 26, 2012 01:33

itle:sleepy
Author: むいむい
Pairing:Viggo / Sean
Rating:NC-17
Disclaimer:It's not true.
*Fiction in Japanese



ふと、目が覚めた。
 カーテン越しに伺う空は暗く、夜の引明けにはまだ少しありそうだった。
 ヴィゴは腕の中で眠っている男の気配を確かめる。深く静かな呼吸、すっかり力の抜けた体……大丈夫、起こしてはいない。
 最近、そのつもりもないのに早朝に目覚めてしまうことがよくあった。
 五十を過ぎたのだからと覚悟はしていても、ふとした折に年齢を感じることはやはり辛かった。
 そんな彼の気持ちも知らぬげに、恋人は安らかに眠っている。それもまた、少し寂しい。
「……ショーン」
 聞こえないくらいの声で囁いて、ヴィゴは彼のうなじに顔をうずめる。
 ショーンは微かに唸り声をあげただけで、反応しない。
 伸びかけの髪からはシャンプーのにおい、それから何といって表現したらいいのかわからないがショーンのにおいがする。懐かしいような、愛しいような気持ちになる。
 ヴィゴはショーンが起きる気配がないのをいいことに、そっと手を滑らせ、平たい腹と皮膚の柔らかさを愉しんだ。人肌に触れるのは気持ちいいが、ショーンの肌の柔らかさは特別な気がする。
 さらに手はさまよい、まろやかな胸にたどりついた。
 指先で静かに胸のラインをたどり、小さな突起の周りの皮膚をそっと擦る。初めは触れるか触れないかという強さで、様子を見る。ショーンは相変わらず眠りの世界をただよっている。
 それから、もう少し力を入れて刺激する。
 ショーンの寝息はそのままだったが、胸の先端は微かに膨らんできた。
 ヴィゴはくるくると指を動かし、乳首の周りの薄い皮膚をすっかり張り詰めさせた。
 このまま反応がなかったら、かわいい突起をいじめてやるしかない、と、ヴィゴが思い始めた頃に、ようやくショーンの呼吸が乱れ始めた。まるで苦しいみたいに、息が浅くなっている。
「……ショーン」
 さっきよりは少しだけ聞こえるくらいの声で呼んだが、それには反応しない。
 ただ、ぴくぴくと抱きしめた体が緊張し始めたのを感じた。
 彼が起きているのを確信したヴィゴは、きゅっと胸の突起を摘む。
 ショーンはひゅっというような音を立てて息を吸い、「やめろ」と、くぐもった不機嫌な声で命じた。
「やめない」
 ヴィゴは意固地に言って、すっかり立ち上がった彼の乳首を指先で玩んだ。
「い……や……あっ」
 ついにショーンは腰をもじもじさせ始める。
 片手を下に降ろして、ショーンのものの反応を確かめたヴィゴは、すっかり積極的になって、自分のものを彼の双丘の間にぐりぐりと押しつけた。そうしながら、両手の指先でショーンの乳首だけを責め続けた。
 間接的な刺激に焦れて、ショーンが「欲しい」と言うまで。まだ外は暗く、時間はたっぷりとある。

夜明け前に予定外の激しい運動をしたあとで、二人はまた眠りに誘われていた。
 さっきと同じ格好で、ショーンを後ろから抱いたヴィゴが、「なあ、いつから起きてた?」とたずねると、ショーンはあくび混じりに「ずっと」と答えた。
「お前が、おれの名前を呼ぶ前から目が覚めてた……」
 ヴィゴが思わず「何だって?」と、言うと、「この頃、よく、すごく早くに目が覚める」と、ショーンは答えた。
「--でも、これでもう」
 そのままショーンは寝入ってしまった。
 ヴィゴは微笑んで「おやすみ」と、言って、目を閉じた。



RPS:ほぼ藻豆

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